【運送業実務ブログ】巡回指導で確認したい整備管理者の選任後研修|「通知が来ない」は未受講の理由になりません
一般貨物自動車運送事業者の整備管理者には、選任届を提出した後も定期的な研修があります。巡回指導の準備で選任届は見つかっても、研修の受講時期や修了証明を確認できないケースがあります。
現在は、行政からの個別通知を待って受講する仕組みではなく、事業者が受講年度を管理し、対象となる整備管理者を計画的に受講させることが重要です。
整備管理者の選任後研修とは
選任後研修は、すでに自動車運送事業者の整備管理者として選任されている人を対象とする研修です。整備管理者になるための要件に関係する「選任前研修」とは目的も受講時期も異なります。
有資格整備士であることや、過去に選任前研修を受けたことだけで、選任後研修が不要になるとは限りません。現在選任されている整備管理者について、選任日と直近の受講年度を確認します。
受講時期は「2年後」ではなく年度で管理
新たに選任した整備管理者
その事業者で新たに整備管理者として選任した人は、選任届を提出した年度またはその翌年度に受講させる必要があります。
一度受講した後
最後に研修を受けた年度の翌々年度に受講します。一般に「2年度ごと」と案内されますが、受講日から単純に24か月後と考えるのではなく、年度単位で管理するのがポイントです。
例えば2026年度に受講した場合、次回の対象年度は2028年度です。開催日程や申込期間は地方運輸局・運輸支局ごとに案内されるため、対象年度の早い段階から確認しましょう。
行政からの通知を待たない
整備管理者選任後研修については、個別の受講通知が廃止されています。通知が届かなかったことを理由に受講時期を逃さないよう、会社側で管理台帳を作る必要があります。
少なくとも次の事項を一覧化すると確認しやすくなります。
- 整備管理者の氏名と選任年月日
- 選任届の提出日と控えの保管場所
- 直近の選任後研修の受講年度・受講日
- 次回の受講対象年度
- 申込開始日、受講方法、受講会場
- 修了証明書や受講確認資料の保管場所
巡回指導前に確認する資料
- 整備管理者選任・変更届の控え
- 選任資格を確認できる整備士資格証または選任前研修修了証明等
- 選任後研修の修了証明書・受講記録
- 整備管理規程
- 日常点検表、定期点検整備記録簿
- 車両別の点検・整備計画と実施記録
大切なのは、研修修了証を1枚保管するだけでなく、研修で学んだ内容が実際の点検整備管理に反映されていることです。選任届、研修、規程、点検記録を同じ管理体系で確認しましょう。
交代・兼任があったときの注意
整備管理者が退職・異動した場合は、後任者の資格確認、選任・変更届、研修履歴の引継ぎを同時に行います。複数営業所を担当している場合や補助者を置いている場合も、実際の権限と業務分担が規程・届出と一致しているか確認が必要です。
地域ごとの日程・申込方法を確認
研修義務の基本的な考え方は共通ですが、開催時期、申込期間、対面・オンラインの別、定員、必要書類は運輸局・運輸支局により異なります。例えば九州運輸局は2026年10月9日更新の案内で2年に1度の受講を案内し、近畿運輸局大阪運輸支局は2026年度の選任後研修をオンラインで実施すると案内しています。必ず選任届を提出している地域の最新情報を確認してください。
まとめ
整備管理者の選任後研修は、通知待ちではなく事業者による年度管理が必要です。新規選任者は選任年度または翌年度、その後は直近受講年度の翌々年度が基本です。巡回指導前には、選任届、資格資料、研修履歴、整備管理規程、点検記録を横断して確認しましょう。
巡回指導の事前確認を専門家に相談したい方へ
「研修の受講年度が分からない」「選任届と社内規程が一致しているか不安」「整備関係の帳票に漏れがないか確認したい」という事業者様には、専門家による事前確認が有効です。Ican行政書士事務所の巡回指導対応サービスでは、帳票・記録の確認から指摘事項の改善対応まで、実務に即して支援しています。
本日の専門家紹介|石川公之先生(千葉県)
石川公之先生は、千葉市を拠点とする行政書士です。一般貨物自動車運送事業の許可・更新、巡回指導、Gマークに加え、在留資格申請と特定技能外国人ドライバーの受入れ支援にも取り組んでいます。運送業実務と入管実務を組み合わせ、許可取得後の事業継続まで見据えて支援している点が特徴です。
運送業許可・更新サポートセンター 全国メンバー
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