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【運送業新規許可ブログ】一般貨物運送業の新規許可|自己資金はいくら必要?残高証明の注意点

一般貨物自動車運送事業の新規許可では、営業所、車庫、車両、人員を準備するだけでなく、事業を開始して継続するための資金計画も審査されます。

「最低いくらあれば申請できるのか」とよく質問されますが、全国共通の一律金額が決められているわけではありません。必要額は、車両の取得方法、事務所や車庫の賃料、従業員数、保険料など、申請者の事業計画によって変わります。

自己資金は所要資金から計算する

最初に、申請する事業を始めるために必要な費用を項目ごとに積み上げます。主な項目は次のとおりです。

  • 車両の購入代金、割賦金またはリース料
  • 営業所、車庫、休憩・睡眠施設の購入費または賃借料
  • 机、電話、パソコン、アルコール検知器などの備品
  • 役員報酬、運転者、運行管理者などの人件費
  • 燃料油脂費、修繕費
  • 自賠責保険料、任意保険料
  • 自動車税、自動車重量税、環境性能割
  • 登録免許税その他の開業費用

算定する月数や対象費目は、申請先の地方運輸局が定める最新の審査基準・細部取扱いに従います。たとえば、人件費、燃料油脂費、修繕費を6か月分、車両や施設の費用を取得価格または1年分の賃料等として算定する基準の例があります。

車両を買う場合と借りる場合で変わる

車両を一括購入する場合、原則として取得価格を計上します。割賦購入では、頭金や一定期間の割賦金を含める取扱いがあり、リースでは一定期間のリース料を計上します。

「まだ代金を払っていないから資金計画に入れなくてよい」ということにはなりません。見積書、売買契約書、リース契約書などと金額を一致させておく必要があります。

営業所や車庫の費用も忘れない

営業所、車庫、休憩・睡眠施設を借りる場合は、賃料だけでなく、敷金、保証金、仲介手数料などが必要になることがあります。

契約書の賃料と資金計画の数字が合っているか、消費税や共益費を含めるかも確認します。申請前に物件を変更すると、資金計画全体の再計算が必要になることがあります。

人件費は採用予定者を含めて現実的に計算する

運転者だけでなく、役員報酬、運行管理者、整備管理者、事務員など、事業開始後に必要となる人員の人件費を計上します。

最低賃金を下回らないことはもちろん、時間外労働、社会保険料の事業主負担分、通勤手当なども考慮し、実際に支払える計画にすることが大切です。

残高証明は一度出せば終わりではない

自己資金は、申請時だけでなく、申請日から許可までの間、継続して確保することが求められます。申請時と、許可前の指定された時点など、複数回の残高確認が行われる取扱いがあります。

申請後に設備代、給与、税金などを同じ口座から支払い、残高が所要資金を下回ると、資金要件を満たせなくなる可能性があります。

許可申請用の資金は日常の運転資金と分け、余裕を持って確保しておくことをおすすめします。

複数口座を使う場合の注意点

複数の金融機関や口座の残高を合算できる場合でも、残高証明の証明日をそろえることや、申請時と再確認時に同じ口座を示すことなど、運輸局ごとの取扱いがあります。

申請後に新しい口座へ資金を移したり、定期預金を解約したりする場合は、資金が途切れたと判断されないよう、事前に申請先へ確認することが安全です。

自己資金をぎりぎりにしない

当初の計算が所要資金と同額ぎりぎりの場合、審査中の修正で必要額が増えると不足します。

次のような事情で金額が変わることがあります。

  • 車両や設備の見積額が変わった
  • 営業所や車庫の賃料・諸費用が増えた
  • 採用人数や賃金を見直した
  • 保険料や税額の計上漏れが見つかった
  • 消費税や社会保険料を入れていなかった

申請前に、契約書、見積書、採用計画、給与計算、保険見積りをそろえ、一定の予備資金を持たせましょう。

申請前の資金チェック

  • 車両・施設・人件費・保険・税金を漏れなく計上したか
  • 契約書や見積書と資金計画の金額が一致しているか
  • 残高証明を取得する日と申請日との関係を確認したか
  • 許可まで資金を維持できるか
  • 複数口座の取扱いを申請先へ確認したか
  • 審査中の増額に備え、余裕資金を確保したか

まとめ

一般貨物自動車運送事業の自己資金は、一律の最低額ではなく、申請者ごとの事業計画から算定します。申請時に残高があればよいのではなく、許可まで継続して確保することが重要です。

資金の算定方法や残高証明の取扱いには地域差があります。物件や車両を契約する前に、申請先の地方運輸局・運輸支局の最新基準を確認してください。

新規許可の資金計画でお困りの方へ

運送業の新規許可では、営業所・車庫・車両・人員の要件と資金計画を同時に整える必要があります。Ican行政書士事務所/運送業許可・更新サポートセンターでは、事業計画に合わせた所要資金の確認から許可申請までサポートしています。

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本日の専門家紹介:鶴見隆之先生(東京都)

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鶴見隆之先生は、東京都荒川区の行政書士Mocha経営法務事務所を運営しています。運送業の許認可手続に加え、特定技能外国人材の採用・在留資格・生活支援、資金繰り・融資・補助金などの財務支援にも取り組んでいます。人手不足をはじめとする経営課題について、事業者と一緒に考え、明るく元気に伴走することを大切にしています。


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