【運送業新規許可ブログ】一般貨物の新規許可|運行管理者と整備管理者は同じ資格ではありません
一般貨物自動車運送事業の新規許可では、運行管理者と整備管理者を確保する必要があります。名称が似ているため、「どちらか一人を置けばよい」「運行管理者資格があれば整備管理者にもなれる」と誤解されることがありますが、両者は資格要件も職務も届出も別の制度です。
申請書上で氏名を記載できても、許可後に実際の勤務体制が成立しなければ運輸開始できません。採用予定者を含め、早い段階から要件と勤務実態を確認しましょう。
運行管理者の役割
運行管理者は、乗務割の作成、点呼、運転者の疲労・健康状態の把握、安全運行の指示、指導監督などを担う安全運行の責任者です。原則として営業所ごとに、配置する事業用自動車の台数に応じた人数を選任します。
貨物の運行管理者として選任するには、貨物の運行管理者資格者証が必要です。資格者証取得には試験合格による方法などがあります。
整備管理者の役割
整備管理者は、日常点検の実施方法、運行可否の決定、定期点検と整備計画、点検整備記録簿、車庫管理などを担当します。資格要件は、一定の実務経験と選任前研修、または対象となる自動車整備士資格などにより確認します。
運行管理者資格者証を持っているだけで、整備管理者の資格要件まで自動的に満たすわけではありません。
選任届の期限も異なる
- 運行管理者:貨物事業者は選任または解任から1週間以内
- 整備管理者:選任または届出事項の変更から15日以内
選任届には、資格者証や研修修了証明書、整備士資格の証明など、制度ごとに異なる書類を添付します。管轄運輸支局の最新様式を確認してください。
一人で両方を担当する計画は慎重に
小規模な事業計画では、同じ人を運行管理者と整備管理者の候補にしたい場合があります。しかし、資格要件をそれぞれ満たすことに加え、両方の業務を確実に遂行できる勤務時間、権限、補助体制が必要です。
兼任の可否や審査上必要となる説明・資料は、事業計画や管轄の取扱いによって確認が必要です。「資格が二つあるから必ず兼任できる」と決めず、申請前に管轄窓口へ相談してください。また、運行管理者が他の営業所の運行管理者を兼務することは原則できません。
申請前の人員チェック
- 各人の資格者証・修了証・実務経験を確認する
- 所属営業所と勤務時間を明確にする
- 運転者との兼務を含め、勤務が過重にならないか検討する
- 補助者を置く場合は資格と業務範囲を確認する
- 退職や欠勤に備えた代替候補を準備する
- 選任届の期限と添付書類を工程表に入れる
「確保予定」で申請する場合の注意
採用予定者を含めた計画が認められる場合でも、運輸開始までに必要な資格と人員を実際に確保しなければなりません。口頭の内定だけで進めず、就任意思、入社予定日、資格証明、勤務場所を確認し、採用が遅れた場合の予備計画も作りましょう。
まとめ
運行管理者と整備管理者は、役割・資格・届出が異なる別制度です。新規許可では氏名を申請書に書くことが目的ではなく、運輸開始後も安全管理と車両管理を実行できる体制を作ることが重要です。兼任を計画する場合は勤務実態まで整理し、管轄運輸局・運輸支局へ事前確認しましょう。
一般貨物自動車運送事業の新規許可、人員体制、営業所・車庫・車両・資金計画については、運送業許可・更新サポートセンターへご相談ください。
https://unso.ican-office.com/
本日の専門家紹介:荒川崇先生(栃木県)
荒川崇先生は、栃木県日光市の行政書士あんしん法務事務所を拠点に全国対応しています。運送業の許可・更新、事業報告書、Gマーク取得、改善基準告示に沿った労務管理などを支援しています。運送業以外では、相続・成年後見、貸切バス、交通事故、農地転用に取り組み、広域保険代理店も経営しています。
全国の運送業許可・更新サポートセンターメンバー
氏名から、公式サイトで公開している本人の紹介ページをご覧いただけます。