【運送業実務ブログ】運転者台帳は「採用時に作って終わり」ではありません
運転者台帳は、巡回指導で確認される基本帳票の一つです。氏名と免許証の写しだけを保存した名簿では足りず、事故、適性診断、特別な指導など、採用後に発生する情報も更新する必要があります。
【どの会社に関係するか】
一般貨物自動車運送事業者など、事業用自動車の運転者を選任している会社に関係します。新規採用、免許更新、事故、適性診断の受診、退職があった会社は特に確認が必要です。
【必要な手続き】
貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の5に基づき、運転者ごとに台帳を作成し、所属営業所に備え付けます。主な記載事項は、氏名、生年月日、住所、雇入れ年月日、運転者に選任した年月日、運転免許証の番号・有効期限・種類、事故歴、運転者の健康状態その他を踏まえた指導、適性診断の受診状況などです。所定の写真も必要です。
免許更新、住所変更、事故、適性診断の受診等があったときは、その都度内容を更新します。
【期限・提出先】
運転者台帳は行政庁へ定期提出する書類ではなく、運転者ごとに営業所で作成・備付けする帳票です。運転者でなくなった場合は、その年月日と理由を記載し、台帳を3年間保存します。
電子保存も可能ですが、必要なときに直ちに表示・出力でき、改ざんや紛失を防げる管理体制が必要です。具体的な提示方法は、巡回指導を行う地方実施機関や管轄運輸支局に確認してください。
【必要書類・実務上の注意】
・運転免許証の写しと更新確認記録
・履歴書、雇用契約書、選任日が分かる記録
・事故記録
・適性診断結果
・初任運転者等への特別な指導記録
・健康診断結果等と連動した指導記録
・顔写真
台帳本体だけでなく、裏付け資料と日付が一致していることが重要です。全運転者について、免許証の有効期限を一覧表で管理すると更新漏れを防げます。
【放置した場合のリスク】
台帳の未作成、記載漏れ、保存期間不足は、巡回指導や監査で指摘される可能性があります。免許期限や適性診断の対象者を見落とすと、無資格運転や必要な教育の未実施につながり、安全管理上の重大な問題になります。
【まとめ】
運転者台帳は固定した名簿ではなく、運転者の資格・事故・診断・指導履歴を継続して管理する帳票です。採用、免許更新、事故、診断、退職を更新のタイミングとして社内ルール化しましょう。
【参照した一次情報】
・国土交通省「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03safety/resourse/data/construction_kamotsu.pdf
・e-Gov法令検索「貨物自動車運送事業輸送安全規則」
https://laws.e-gov.go.jp/law/402M50000800022
運送業の許認可・変更手続・巡回指導対応については、運送業専門のIcan行政書士事務所/運送業許可・更新サポートセンターへご相談ください。ホームページ:https://ican-office.com/
ご相談は、Ican行政書士事務所/運送業許可・更新サポートセンター 代表・矢内まで お気軽にご相談ください。
070-1389-0777