【運送業実務ブログ】巡回指導で確認される3か月定期点検|車検だけでは足りない記録管理
事業用トラックについて「毎年車検を受けているから、車両管理は問題ない」と考えていないでしょうか。巡回指導では、車検の有効期間だけでなく、法令に沿って定期点検整備を実施し、点検整備記録簿を保存しているかも確認されます。
一般的な事業用トラックには3か月ごとの定期点検が必要です。車検と定期点検は目的も管理方法も異なるため、車検証のコピーだけでは実施状況を説明できません。
車検と定期点検は同じではありません
車検は、その時点で自動車が保安基準に適合しているかを確認する制度です。一方、定期点検整備は、故障や不具合を未然に防ぎ、車両を継続的に安全な状態へ保つための管理です。車検月に定期点検も実施している場合でも、それ以後の3か月ごとの予定は別に管理します。
巡回指導に備えて確認したい4点
1.対象車両が一致しているか
増車・減車や代替後、車両台帳は更新したものの、点検予定表への反映が漏れることがあります。現有車両について、登録番号、車台番号、配置営業所を照合します。
2.3か月ごとの点検が途切れていないか
記録があっても実施間隔に空白があれば問題です。過去1年分を車両ごとに時系列で並べ、未実施や遅れがないか確認します。
3.必要な整備まで完了しているか
点検で不具合が見つかったときは、必要な整備を実施し、その完了を追える状態にします。点検結果、整備指示、整備記録、請求書が別々に保管されている場合は、車両別に関連付けておきましょう。
4.点検整備記録簿を保存しているか
事業用トラックなどの点検整備記録簿の法定保存期間は原則1年です。紙は車両別ファイルへ、電子データは登録番号や点検日で検索できるよう整理します。車両状態の推移を把握するため、可能な範囲で長く保存することも有効です。
外部の整備工場へ任せても会社の管理は必要
点検作業を整備工場へ委託しても、運送事業者の車両管理責任がなくなるわけではありません。整備管理者を中心に、前回点検日、次回期限、予約日、要整備項目、整備完了日、記録簿の受領状況を一覧で管理します。
「前検査後整備」にも注意
車検を先に受け、点検整備を後日行う運用では、点検の実施や記録回収が曖昧になりやすいため注意が必要です。車検と定期点検を一つの年間計画に落とし込み、実施を確実に確認できる運用にしましょう。
巡回指導前のチェック
- 現有車両すべての記録がそろっている
- 3か月ごとの実施状況を一覧で説明できる
- 不具合発見後の整備完了を確認できる
- 点検整備記録簿を少なくとも1年間保存している
- 整備管理者が点検計画と記録の所在を把握している
まとめ
巡回指導では、車検だけでなく、3か月ごとの定期点検整備、必要な整備、点検整備記録簿の保存まで一連の管理が確認されます。車両別の年間予定表と記録ファイルを連動させ、いつでも実施状況を説明できる状態にしましょう。
巡回指導を控えていて何から確認すればよいか分からない、点検記録や帳票に漏れがないか事前に確認したい、指摘後の改善対応を相談したい事業者様には、専門家が管理状況を整理し、必要な対応を支援します。Ican行政書士事務所の巡回指導対応サービスはこちらです。
https://vmymw.hp.peraichi.com/
本日の専門家紹介:石井康夫先生(埼玉県)
石井康夫先生は、埼玉県所沢市を拠点とする石井行政書士事務所の行政書士です。運送業の許可申請・更新、各種届出、事業報告書、監査対応の事前チェック、更新制度を見据えた体制整備を支援しています。運送業以外ではドローン許可申請も専門としています。
全国の運送業許可・更新サポートセンターメンバー
氏名をクリックすると、公式サイトの本人紹介ページをご覧いただけます。