【役員法令試験ブログ】運行管理者の必要人数―役員法令試験で「29両・30両」の境目を攻略する
一般貨物自動車運送事業の役員法令試験では、条文の内容だけでなく、数字を正確に当てはめる問題が出題されることがあります。その中でも間違えやすいのが、営業所に配置する運行管理者の必要人数です。
「車両が30両までは1名」と覚えてしまうと、試験でも実務でも誤りになります。正しくは、原則として29両まで1名、30両から59両までは2名です。今回は、覚え方と計算方法、選択肢で狙われやすいポイントを整理します。
運行管理者の人数は営業所ごとに判定する
運行管理者の必要人数は、会社全体の保有台数を単純に合計して決めるものではありません。各営業所が運行を管理する事業用自動車の両数に応じて、営業所ごとに判定します。
たとえば、本社営業所が20両、別の営業所が15両を管理している場合、会社全体では35両ですが、通常は各営業所でそれぞれ1名以上の運行管理者が必要になります。「会社全体で35両だから2名をどちらかの営業所に置けばよい」という考え方ではありません。
基本は「29両まで1名、以後30両ごとに1名追加」
貨物自動車運送事業における運行管理者の最低選任数は、原則として次のように整理できます。
- 1両から29両まで:1名以上
- 30両から59両まで:2名以上
- 60両から89両まで:3名以上
- 90両から119両まで:4名以上
数字問題では、「29両」と「30両」の境目が特に重要です。30両になった時点で2名が必要になります。
計算式で覚えると迷いにくい
必要人数は、次の考え方で整理できます。
事業用自動車の両数を30で割った整数部分に1を加える
ただし、30で割り切れる場合もそのまま整数部分に1を加えます。
- 29両:29÷30=0あまり29 → 0+1=1名
- 30両:30÷30=1 → 1+1=2名
- 59両:59÷30=1あまり29 → 1+1=2名
- 60両:60÷30=2 → 2+1=3名
「30両ごとに1名」とだけ覚えると、30両で1名と誤解しやすいため、「最初の1名は29両まで」とセットで覚えましょう。
被けん引自動車を数えるか
運行管理者の選任数を計算する際の事業用自動車の両数については、被けん引自動車を除いて扱うことが示されています。
試験問題で、トラクタとトレーラの台数が別々に示されている場合は注意が必要です。問題文を読んだ瞬間にすべての車両を足すのではなく、「選任数の計算に含める車両か」を確認してください。
「5両未満なら運行管理者は不要」は危険な覚え方
貨物自動車運送事業輸送安全規則には、5両未満の事業用自動車を管理する営業所について、地方運輸局長が安全確保に支障がないと認める場合の例外規定があります。
しかし、5両未満なら当然に選任義務がなくなるわけではありません。例外は、車両の種別や地理的条件などを踏まえ、地方運輸局長が認める場合に限られます。
役員法令試験では、「5両未満の営業所には運行管理者を選任する必要がない」と無条件に断定する選択肢が出た場合、例外の条件が抜けていないかを確認しましょう。
運行管理者補助者では必要人数を満たせない
運行管理者の業務を補助する者として、一定の要件を満たす補助者を選任することはできます。しかし、補助者は運行管理者そのものではありません。
したがって、30両を管理する営業所で「運行管理者1名と補助者1名」を置いても、必要な運行管理者2名を選任したことにはなりません。試験では、運行管理者と補助者の役割を入れ替えた選択肢に注意してください。
試験で狙われやすい誤り
次のような表現は、正誤問題で特に注意が必要です。
- 30両までは運行管理者1名でよい
- 必要人数は会社全体の車両数で計算する
- 被けん引自動車もすべて両数に加える
- 補助者を運行管理者の人数に含めることができる
- 5両未満なら必ず運行管理者を置かなくてよい
正しい知識を覚えるだけでなく、「どの条件が省略されると誤りになるか」まで意識して過去問を解くと、ひっかけ問題に強くなります。
条文集で確認するときのポイント
運行管理者の選任に関する基本条文は、貨物自動車運送事業輸送安全規則の運行管理者の選任等に関する部分にあります。条文集を使う試験では、目次から「運行管理者」「選任」の語を探し、該当条文へ移動する練習をしておきましょう。
実際の役員法令試験では、出題法令、試験時間、問題数、合格基準、配布される条文集や持込資料の扱いが地方運輸局や実施時期によって異なることがあります。受験する地方運輸局が公表する最新の実施要領・公示・案内を必ず確認してください。
まとめ
運行管理者の必要人数は、原則として営業所ごとに判定し、29両まで1名、30両から59両まで2名、以後30両ごとに1名を追加します。30両ちょうどで2名になる点が最重要です。
あわせて、被けん引自動車の扱い、5両未満の例外条件、補助者を必要人数に含められないことも整理しておきましょう。数字だけを暗記するのではなく、営業所単位という考え方と例外の条件をセットで理解すると、正誤問題にも事例問題にも対応しやすくなります。
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