【役員法令試験ブログ】役員法令試験に「取適法」が追加―関東運輸局の出題範囲と勉強法
一般貨物自動車運送事業の役員法令試験では、貨物自動車運送事業法だけでなく、労働法令、道路交通法、独占禁止法など幅広い法令が出題されます。
関東運輸局では、2026年7月1日から「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」が出題範囲に加わりました。これは一般に「取適法」と呼ばれる法律です。旧称の「下請法」だけで覚えている方は、最新の名称と制度内容を確認しておきましょう。
取適法とは何か
取適法の正式名称は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」です。公正取引委員会によれば、下請代金支払遅延等防止法の改正により名称が変わり、2026年1月1日に施行されました。
運送事業との関係で注目したいのは、改正により「特定運送委託」が対象取引に追加されたことです。荷主などから物品の運送を委託される取引では、資本金や従業員数などの適用基準を満たすと、委託事業者・中小受託事業者の関係に取適法が適用されることがあります。
関東運輸局では正式な出題範囲
関東運輸局が2026年6月23日に改正した公示では、出題範囲13法令のうち、第12番目に独占禁止法、第13番目に取適法が掲げられています。試験日に施行されている内容から、○×方式と語群選択方式で計30問が出題され、8割以上が合格基準です。試験時間は50分で、参考資料の持込みはできませんが、試験会場で条文集が配付されます。
ただし、実施方法、出題範囲、試験日、持込資料などは地方運輸局や実施時期によって異なる可能性があります。関東運輸局以外で受験する方は、必ず申請先を管轄する地方運輸局の最新公示と受験通知を確認してください。
試験対策で押さえる3つのポイント
1.法律名の変更を正確に覚える
「下請法」という旧称だけでなく、現在の正式名称、略称「中小受託取引適正化法」、通称「取適法」を結び付けておきます。条文集の見出しを探すときにも役立ちます。
2.運送委託が対象になり得ることを理解する
改正で特定運送委託が対象取引に追加された点は、運送業の経営者に直結する重要論点です。単なる暗記ではなく、「発注者と運送受託者の取引を適正化する法律」という全体像をつかみましょう。
3.禁止行為をセットで整理する
受領拒否、支払遅延、代金の減額、返品、買いたたきなど、委託事業者に禁止される行為を一覧化すると効率的です。2026年の改正では、手形払等の禁止や、価格協議を適切に行わず一方的に代金を決定することの禁止なども重要です。条文の主語、義務を負う者、期限、例外を意識して読んでください。
条文集を使う練習が合否を分ける
関東運輸局の試験では条文集が配付されますが、書込みはできません。30問を50分で解くため、試験当日に初めて条文を探すのでは間に合いません。普段から「法律名→章・条→キーワード」の順に探す練習をし、1問に時間をかけ過ぎない習慣をつけましょう。
取適法のような新しい出題分野は、古い過去問だけでは十分に練習できません。最新の公示と現行法令を基準に学習し、旧名称の教材を使う場合は改正内容を補うことが大切です。
まとめ
関東運輸局では、2026年7月1日から取適法が役員法令試験の出題範囲に加わっています。正式名称、特定運送委託、禁止行為、2026年施行の改正点を整理し、条文集から根拠を素早く探せるように準備しましょう。ほかの地方運輸局で受験する場合は、その運輸局の最新公示を必ず確認してください。
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代表・矢内 TEL:070-1389-0777
本日の専門家紹介
近藤剛先生は、神奈川県小田原市の「ほたる社会保険労務士事務所」代表です。公式プロフィールでは、労務相談、労務管理、就業規則の作成を専門業務として掲げています。運送事業は、許認可だけでなく、運転者の労働時間や就業規則など労務管理との連携が欠かせません。許可取得後の安定経営まで見据える際に心強い専門家です。
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