【トラック新法で必須になる「コンプライアンス体制」】
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【トラック新法で必須になる「コンプライアンス体制」】
2028年から本格スタートする『運送業更新制』に備えていますか?
こんにちは。運送業専門行政書士の矢内です。
近年、事業者様から寄せられる相談で最も多いのが、
「2024年問題で大変なのに、今度は“更新制”になるって本当ですか?」
という切実な声です。
結論から申し上げると——
2025年の法改正により、“更新制”は正式に導入されました。
しかし、すぐに始まるわけではなく、国が準備期間を設けたうえで、実際の更新制度の運用開始は2028年からとされています。
つまり、2028年以降は、全国すべての運送事業者が 5年ごとの許可更新審査 を受けなければならず、その審査基準の中心となるのが コンプライアンス体制 です。
本記事では、
✔ 更新制の正しい開始時期(2028年)
✔ 国が求める「コンプライアンス体制」とは何か
✔ 事業者が今から準備すべきこと
を、専門家の視点で分かりやすく解説します。
1. 運送業許可が「5年更新制」へ:2025年改正 → 2028年施行という流れ
■ 2025年:法律が改正され、更新制が正式決定
2025年4月の「貨物自動車運送事業法改正」により、運送業許可は従来の“半永久的な許可”から 5年ごとに審査・更新が必要な許可制度 へ移行することが明確になりました。
■ ただし、施行は段階的。実運用は2028年から
国は業界への影響を踏まえ、
準備期間(猶予期間)を設けたうえで2028年から更新制を開始
するとしています。
よって、2028年以降はすべての事業者に順番で「初回の更新審査」が訪れます。
2. 更新審査で最重要となる「コンプライアンス体制」とは?
更新制の本質は次の一言に尽きます。
“法令を守っていない会社は更新させない”
つまり、形式的な書類審査だけではなく、
日々の運行管理や勤務管理、取引の透明性といった「実態」のチェックがされます。
国が重視する柱は3つです。
2.1 労務コンプライアンス(2024年問題への対応)
2028年更新時には、
「2024年問題にどう向き合ってきたか」が問われる
と考えるべきです。
国が見るポイント
-
年間時間外労働960時間の遵守
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改善基準告示の拘束時間・休息時間
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月60時間超の残業に対する割増賃金率50%への対応
これは単に労働法の遵守というより、
ドライバーの健康・安全管理が企業責任として問われる時代
になるということです。
2.2 取引コンプライアンス(契約の書面化・下請構造の是正)
2028年の更新審査では、
**「取引の透明性」「書面化の徹底」**が強く求められます。
国が確認するポイント
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運送契約書(運送引受書)の作成・交付・保存
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附帯業務・待機時間・高速料金の明確化
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実運送体制管理簿の作成
-
委託は原則「2次まで」
書面化を怠ると、
「不透明な取引=コンプライアンス欠如」
と判断され、更新審査に不利になります。
2.3 安全運行コンプライアンス(帳票整備と経営健全性)
2028年の更新審査では、
帳票の整備状況が“事業継続力”の判断基準
となります。
チェックされる帳票類
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点呼記録簿
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運転者台帳
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車両台帳
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日報(運行記録)
-
整備管理関連書類
さらに、
✔ 社会保険加入
✔ 納税状況
✔ 過去の行政処分履歴
も確認対象となるため、
普段の管理レベルがそのまま更新可否を左右する時代
になります。
3. 2028年の更新審査までに必ず取り組むべき3つの準備
更新制度開始(2028年)まで残された時間は、
実質3年ほどしかありません。
今から着手すべき準備は以下の3つです。
3.1 自社の労働実態の「見える化」
-
デジタコ等で労働時間を正確に把握
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荷待ち時間(30分以上)の記録徹底
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時間外960時間超のドライバーの有無を確認
更新制において最も重視されるのは、
**「客観的に説明できるデータがあるか」**です。
3.2 契約書面化・料金体系の再構築
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全運送契約を「運送引受書」で明文化
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附帯業務・待機料を標準約款に基づき明記
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運賃と料金を分けて請求できる体制を整備
“書面化ができていない=コンプライアンス不適合”
と評価されます。
3.3 帳票整備と管理体制の見直し
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点呼・台帳・整備記録の定期チェック
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電子化・クラウド化によるペーパーレス管理
-
行政処分歴の有無と改善計画の整理
更新時に
「帳票が揃っていない」
という理由で不合格になるリスクは非常に高いため、
日常の管理を強化する必要があります。
4. まとめ:更新制は“2028年から本番”。今の3年間が勝負です
更新制は「遠い未来の話」ではありません。
2028年から確実に始まります。
そして
✔ 労務管理
✔ 契約の書面化
✔ 安全運行体制
✔ 帳票の精度
✔ 経営の健全性
これらの積み重ねが、
初回の更新審査(2028年以降)で評価されることになります。
更新制は、事業者の“経営品質”が問われる制度です。
2028年の更新に向けた準備は、今日からスタートしなければ間に合いません。
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