【巡回指導ブログ】巡回指導の前に点検したい「点呼記録」――帳票があっても安心できない理由
一般貨物自動車運送事業者の巡回指導では、点呼の実施状況と記録が重要な確認対象になります。「点呼簿は毎日書いているから大丈夫」と考えていても、実施時刻、確認内容、記録の整合性に問題があるケースがあります。1.点呼は記録作成より実施が先
点呼は、運転者の健康状態、酒気帯びの有無、疲労・睡眠不足等の状況を確認し、安全な運行につなげるためのものです。記録を後からまとめて作成する運用では、点呼の実施を適切に説明できません。2.始業・終業の記録を照合する
点呼簿の時刻を運転日報、運行記録計の記録、勤務表等と照らし合わせます。運行終了後より前に終業点呼をしたことになっていないか、出庫時刻と始業点呼時刻が不自然に逆転していないかなど、記録相互の整合性を確認しましょう。3.アルコール確認の運用
酒気帯びの有無の確認は、法令に従って適切に行い、その結果を記録します。アルコール検知器の使用・管理や、異常が出た場合の対応手順についても、実際の運用を説明できるようにします。単に「異常なし」の記載が並んでいるだけでは、管理体制の説明として不十分な場合があります。4.対面以外の点呼は方式と要件を確認
電話その他の方法による点呼、遠隔点呼、自動点呼などは、それぞれ法令・告示等に基づく条件があります。すべての運行に一律に利用できるわけではありません。自社で採用している方式の要件、機器、記録方法、必要な届出等の有無を確認してください。5.運行管理者と補助者の役割を明確に
誰が点呼を担当し、運行管理者がどのように監督しているかを整理します。補助者を活用する場合も、選任・指導・監督の体制を確認しましょう。担当者名だけを帳票に記載していても、実態が伴っていなければ改善が必要です。6.指導前の自主チェック
直近の点呼記録を複数日抽出し、運転日報・勤務表・運行記録計などと照合します。不整合が見つかった場合は、帳票を形式的に書き換えるのではなく、原因を確認して実施手順を是正し、改善の経緯を適切に残すことが大切です。巡回指導は「書類をそろえる日」ではない
巡回指導の目的は、日常の安全管理を点検し、改善につなげることです。点呼簿を整えるだけでなく、運転者が安全に出発し帰庫できる管理体制を日々運用することが、事故防止と法令遵守の基本です。
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