【巡回指導ブログ】巡回指導で確認される整備管理規程|補助者へ任せられる業務と注意点
一般貨物自動車運送事業者は、整備管理者を選任して届出をするだけでなく、整備管理規程を定め、その規程に基づいて車両管理を行う必要があります。
巡回指導では、規程の有無だけでなく、実際の点検・整備、運行可否の決定、補助者との連携が規程どおりに行われているかが確認されます。
整備管理規程に定める主な業務
整備管理者は、道路運送車両法施行規則に基づき、点検・整備や車庫管理に関する業務の執行基準を整備管理規程に定めます。主な内容は次のとおりです。
- 日常点検の実施方法
- 日常点検結果に基づく運行可否の決定
- 定期点検の実施
- 随時必要となる点検の実施
- 点検結果に基づく必要な整備
- 点検・整備記録簿等の管理
- 車庫の管理
- 補助者を置く場合の権限・職務・報告方法
ひな形を置くだけでは不十分
国土交通省等が示す規程例は参考になりますが、会社の車両数、車種、運行時間、整備委託先、補助者の配置に合わせて内容を確認する必要があります。
実際には整備工場へすべて任せているのに、規程上は自社で実施することになっているなど、規程と運用が食い違わないようにしましょう。
整備管理者不在時に備えて補助者を選任する
整備管理者が休暇や出張などで不在となる場合、あらかじめ補助者を選任し、規程に定めた範囲で業務を行わせることができます。
補助者は、整備管理者の指示により業務を補佐し、不在時には運行可否の決定や日常点検の指導監督など、定められた日常点検関係業務を行います。ただし、整備管理者の責任や職務のすべてを補助者へ丸投げできる制度ではありません。
補助者を置くときの実務ポイント
- 補助者を氏名で明確に選任する
- 担当できる業務範囲を規程に定める
- 整備管理者が事前に必要な指示・情報を伝える
- 補助者が行った業務を整備管理者へ報告する
- 整備管理者が報告内容を確認し、必要な対応を行う
- 指示・報告の記録を残す
「整備に詳しい従業員がいるから任せている」という口頭運用ではなく、誰がどの範囲を担当するかを明確にしてください。
運行管理者との情報共有も必要
車両の運行可否や整備予定は、配車と点呼を行う運行管理者にも関係します。整備管理者が使用停止と判断した車両を誤って配車しないよう、使用できない車両、修理予定、代替車両を共有する仕組みが必要です。
紙の車両ボード、共有表、社内システムなど、会社の規模に合った方法で最新情報を共有しましょう。
規程の見直しが必要になる場面
- 整備管理者または補助者が交代した
- 車両数や車種が大きく変わった
- 営業所や車庫を新設・移転した
- 整備委託先を変更した
- デジタル点検表を導入した
- 事故・故障を受けて点検方法を変更した
変更があったのに古い氏名や連絡先のままでは、緊急時に規程が機能しません。定期的に改訂日と内容を確認してください。
巡回指導前のチェックポイント
- 最新の整備管理規程を営業所に備えている
- 選任届と規程上の整備管理者が一致している
- 補助者の氏名・職務範囲が明確である
- 日常点検、運行可否、定期点検の記録が規程と一致する
- 整備管理者から補助者への指示・報告が確認できる
- 運行管理者との連絡方法が定められている
- 規程改訂の履歴が分かる
まとめ
整備管理規程は、巡回指導のために置いておく書類ではなく、車両を安全に運行するための実務ルールです。補助者へ任せる範囲、指示・報告方法、運行管理者との連携まで明確にし、規程と実際の運用を一致させましょう。
整備管理規程や帳票の漏れを確認したい方へ
規程が古いままになっている、補助者の業務範囲が曖昧、点検記録との整合に不安がある場合は、巡回指導前の事前確認をご活用ください。
巡回指導への備えに役立つ帳票セット・
本日の専門家紹介:毛呂 敦先生(東京都)
毛呂 敦先生は、東京都多摩地域を中心に活動するTAMAフロンティア行政書士事務所の行政書士です。警視庁で20年間勤務し、そのうち10年間は入管法に関する事件捜査に携わった経験を持ちます。運送事業者の法令違反を未然に防ぐ支援に加え、在留資格申請、外国人雇用企業の受入れ体制整備、特定技能外国人ドライバーの採用・雇用管理にも取り組んでいます。
運送業許可・更新サポートセンター 全国メンバー
各氏名から、公式サイトで確認した本人の個別プロフィールをご覧いただけます。