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運送業許可取得にかかる期間について詳しく解説!

今回は「運送業許可取得にかかる期間と許可の期限と更新について」というテーマでお話しします。運送業を始めるには、法律で定められた許可を取得する必要がありますが、その取得までの期間や、許可の有効期限、更新手続きについて詳しく解説していきます。

1. 運送業許可取得までの期間

運送業の許可を取得するまでには、いくつかのステップがあり、それぞれに時間がかかります。全体として、許可取得までには平均して6か月から1年程度かかると言われています。

  • 会社設立の手続き(法人化する場合): 法人化を行う場合、会社設立の手続きに約2週間程度かかります。法人名や決算月を決め、必要な書類を収集し、法務局へ提出する必要があります。
  • 営業所や車庫の確保: 営業所や車庫の要件は細かく定められており、適切な物件や土地を見つけるのに1か月から1年近くかかることもあります。特に車庫に関しては、道路の道幅や交通安全上の問題も考慮する必要があります。
  • 必要書類の準備: 許可申請に必要な書類は10種類以上あり、これらを作成・収集するのに2週間から1か月程度かかります。
  • 運輸局への申請と審査: 全ての書類が整ったら運輸局へ申請を行います。運輸局の審査には4〜5か月程度かかります。修正や追加書類の提出が求められる場合、さらに時間がかかることもあります。
  • 法令試験の受験: 申請者は法令試験を受け、合格する必要があります。試験は申請の翌月に実施されることが多いです。
  • 2回目の残高証明書の提出: 申請時に提出した残高証明書の再提出が求められます。初回の残高を下回っていないかが審査されます。
  • 許可証の交付: 全ての審査が完了すると、許可証が交付されます。新規事業者向けの説明会を受講し、その際に許可証を受け取ります。

これらのステップを経て、ようやく運送業を開始することができます。ただし、許可取得後も以下の手続きが必要です:

  • 登録免許税の納付
  • 社会保険等への加入手続き
  • 選任届の提出
  • 運輸開始前届の提出
  • 車両登録(緑ナンバー・車検証の変更)
  • 運輸開始届・運賃料金設定届の提出
  • 営業開始
  • 巡回指導(事業開始後3か月以内に実施)

これらの手続きも含めると、実際に事業を開始するまでにはさらに時間がかかることを念頭に置いておく必要があります。

2. 運送業許可の有効期限と更新

運送業の許可には、有効期限や更新手続きがあるのか気になる方も多いでしょう。実は、現在のところ、運送業の許可に関しては有効期限や更新手続きはありません。一度許可を取得すれば、特段の手続きなしに事業を継続することが可能です。

ただし、以下の点に注意が必要です:

  • 法令遵守: 運送業を営む上で、関連法令を遵守することは当然の義務です。違反が発覚した場合、行政処分や許可の取消しといった厳しい措置が取られる可能性があります。
  • 事業報告: 定期的な事業報告や必要な届出を怠らないようにしましょう。これらは運輸局からの指導や監査の対象となります。
  • 事業内容の変更: 営業所の移転や事業内容の変更がある場合、所定の手続きが必要です。変更を怠ると、無許可営業とみなされることがあります。

これらの点を踏まえ、許可取得後も適切な事業運営を心掛けることが重要です。

3. 許可取得をスムーズに進めるためのポイント

運送業許可の取得は、多くの手続きと時間を要します。スムーズに進めるためのポイントをいくつかご紹介します。

  • 事前準備の徹底: 営業所や車庫の要件を事前に確認し、適切な物件や土地を早めに確保することが重要です。また、必要書類のリストアップや作成も早めに行いましょう。
  • 専門家への相談: 行政書書士や運送業専門のコンサルタントに相談することで、書類作成や手続きの進行がスムーズになります。専門家は過去の経験をもとに効率的なアドバイスを提供してくれるため、申請プロセスでのトラブルを未然に防ぐことができます。
  • 書類の正確性を重視
    書類に不備があると申請がスムーズに進まないだけでなく、審査に余計な時間がかかります。申請書類は細部まで確認し、不足や誤りがないようにしましょう。
  • 資金計画をしっかり立てる
    申請時に求められる資金の要件を満たすことが最優先です。銀行口座の残高証明書は許可取得のために重要な書類となるため、事前に必要な資金を確保しておくことが必須です。
  • スケジュールを把握する
    許可取得までの期間を逆算し、余裕を持ったスケジュールを立てることで、突発的なトラブルにも柔軟に対応できるようになります。

4. 許可取得後の継続的な注意事項

運送業許可には更新の必要がないため、一度取得すれば有効期限の心配はありません。しかし、事業を長期的に安定して運営するためには、以下の注意点を守る必要があります。

  • 定期的な車両整備と安全管理
    運送業者は安全性を重視する義務があります。車両の定期点検や整備を怠らないようにし、安全管理体制を強化しましょう。
  • 従業員の教育
    ドライバーをはじめとした従業員の教育は重要です。安全運転に関する研修を定期的に実施し、法令遵守の意識を高めることで、事故や法令違反のリスクを軽減できます。
  • 定期的な事業報告
    運輸局に対して定期的に事業報告を行う義務があります。事業内容や収支報告を的確に行い、法令に基づいた事業運営を続けることが重要です。
  • 行政指導への対応
    運輸局による巡回指導が実施される場合があります。この指導を適切に受け、指摘事項があれば迅速に改善することで、行政処分のリスクを回避することができます。
  • 事業拡大や変更の手続き
    営業所の増設や車両台数の増加など、事業内容に変更が生じた場合は、運輸局に届け出を行う必要があります。無届での事業変更は違法行為となるため注意が必要です。

5. よくある質問

  • Q1: 許可取得の期間を短縮する方法はありますか?
    許可取得には一定の審査期間が必要ですが、事前に書類を完璧に整え、専門家の協力を得ることで、無駄な時間を省けます。また、スケジュールを逆算して計画的に準備を進めることも有効です。
  • Q2: 許可取得後に営業所や車庫を移転したい場合、どうすればいいですか?
    移転の場合は、運輸局への届け出が必要です。新しい営業所や車庫が要件を満たしているか確認し、速やかに手続きを行いましょう。
  • Q3: 許可取得後に事業を休止したい場合、許可は失効しますか?
    一定期間事業を休止する場合も許可自体は失効しませんが、休止期間中の管理や法令遵守が求められます。長期にわたる休止が続く場合、運輸局から指導が入る可能性があります。

まとめ

運送業許可の取得には多くの時間と手続きが必要ですが、スムーズに進めるためには計画性と準備が重要です。一度許可を取得すれば更新の手間はありませんが、事業を安全に運営するための努力は欠かせません。

法令を遵守し、適切な事業運営を心がけることで、長期的な安定経営が可能になります。これから運送業を始めようと考えている方は、今回の情報を参考に、早めの準備を進めていただければと思います。それでは、また次回の動画でお会いしましょう!