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【徹底解説】運送業許可の車両の選び方の極意

【徹底解説】運送業許可の車両の選び方の極意

運送業許可を取得するためには、適切な車両を用意することが必須です。しかし、「とりあえず車があればいい」と思って購入すると、許可が下りないケースがあります。使用できる車両には細かな規定があり、台数、種類、取得のタイミング、排ガス規制、車庫の要件などをすべてクリアしなければなりません。

本記事では、許可取得に適した車両の選び方について、詳しく解説します。


運送業許可に必要な車両の台数

運送業の許可を取得するには、営業所ごとに最低でも5台以上の貨物自動車を用意する必要があります。これは、一般貨物自動車運送事業の基本要件です。

ただし、特殊な車両(トレーラ等)を使用する場合は、カウント方法が異なるので注意が必要です。

  • トラクタ(牽引車)とトレーラ(被牽引車)はセットで1台として計算されます。
  • 例えば、トラクタ2台+トレーラ3台の場合は、5台とみなされないため、不足と判断されます。

また、すべての車両は 自己所有または長期リース(契約期間1年以上) である必要があります。

  • 自己所有の場合 → 車検証の「所有者」または「使用者」欄に事業者の名前が記載されていること。
  • リースの場合 → 契約期間が1年以上であり、リース契約書に使用権限が明記されていること。

さらに、許可申請の際に 社長個人名義の車両 を使用するケースがありますが、これは認められません。法人で許可を申請する場合、車両も法人名義でなければならず、事前に名義変更を済ませる必要があります。


運送業許可に適した車両の種類

運送業の許可取得において、車両の種類には一定の要件があります。

1. 軽自動車は不可

軽貨物自動車(軽トラックなど)や二輪車は、一般貨物自動車運送事業の許可には使用できません。 許可対象となるのは、貨物車登録された普通車両(小型貨物車・中型貨物車・大型貨物車) です。

2. 貨物登録されている車両が必要

許可を取得するには、車検証の「用途」が貨物となっている車両 であることが必須です。

✅ 使用可能な車両:

  • ハイエースやキャラバンの貨物仕様車
  • プロボックス、NV150 ADなどの小型貨物車(4ナンバー)
  • 中型・大型トラック(2トン、4トン、10トンなど)

🚫 使用できない車両:

  • ワゴン車(ハイエースワゴン・キャラバンワゴンなど)
  • 最大積載量が「0」になっている乗用車
  • 用途が「乗用」となっている車両(ただし、構造変更予定で証明書類を添付すれば例外あり)

※乗用車仕様の車両でも、構造変更を行い、貨物登録が可能である場合は申請可能ですが、その際は 構造変更証明書や契約書などの添付書類 が必要になります。


車両の取得タイミング

車両は、許可申請時点で必ずしもすべて揃っている必要はありません。しかし、以下の条件を満たしていなければなりません。

  • 購入予定車両の契約書がある
    • 「許可が下りたら購入する」という条件付き契約書があること。
  • リース予定車両の契約書がある
    • 許可が下りたらリース契約を結ぶ予定の車両が特定されていること。

これらの証明ができない場合、「実際に使用する車両が不明」とみなされ、許可が下りません。


排ガス規制への対応

トラックは環境規制の対象となるため、排ガス基準を満たしている必要があります。特に、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県では ディーゼル車の排ガス規制(PM排出規制)やNOx・PM法の適合基準 をクリアしなければなりません。

適合基準の確認方法

  • 車検証の備考欄に記載された「適合車」または「排ガス対策済み」などの表記を確認。
  • 基準を満たしていない場合、DPF(粒子状物質減少装置)の取り付け が必要。

古いディーゼルトラックを購入する際は、排ガス規制適合車かどうかを事前に確認してください。


車庫の要件と車両サイズの関係

車両を適切に保管するために、車庫にも一定の基準があります。

車庫に必要なスペース

  • 車両の前後左右 50センチメートル以上の空間 を確保すること。
  • 例えば、全長6メートルのトラックを駐車する場合、最低でも 7メートルの奥行き が必要。

🚧 車庫の接道要件

  • 車庫に接する道路の幅員が 6.5メートル以上 であれば問題なし。
  • 6.5メートル未満の道路 の場合、車両制限令の規定に適合しているかを確認する必要がある。

まとめ:慎重に車両を選びましょう

運送業の許可取得には、適切な車両の準備が不可欠です。

🔎 車両選びのポイント

  1. 最低5台以上の車両を用意する
  2. 用途が貨物の車両を選ぶ
  3. リースや購入の証明書を用意する
  4. 排ガス規制に適合した車両を選ぶ
  5. 車庫のスペースと道路幅員を確認する

特に、最近は中古トラックの品薄 が続いており、状態の良い車両を確保するのが難しくなっています。車両の確保には時間がかかるため、早めの準備をおすすめします。

「どんな車両を準備すればいいのか分からない」「車庫との関係が不安」といった方は、専門の行政書士や業者に相談しながら進めると安心です。

運送業の許可取得は、適切な車両を用意し、必要な書類を揃えることでスムーズに進められます。この記事の内容を参考にしながら、慎重に準備を進めてください。

 

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