運送業のM&Aとは?譲渡譲受のメリットとデメリット
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運送業のM&Aとは?譲渡譲受のメリットとデメリット
運送業のM&A、つまり運送業許可の譲渡や譲受について興味を持つかたが増えています。運送業許可を新規で取得するのと比較して、どちらが有利なのか、メリット・デメリットは何かといった点が重要になります。
この記事では、運送業許可の譲渡・譲受の仕組みやメリット・デメリット、実際の手続きについて詳しく解説します。新規取得と比較した際のコストや、注意すべきポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
運送業許可とは
運送業許可とは、他人の貨物を有償で運ぶために必要な許可のことです。一般貨物自動車運送事業を行うためには、この許可を取得する必要があります。
許可の取得方法には、新規で申請する方法と、既存の許可を譲渡・譲受する方法があります。新規取得の場合、設備や資金、人員など多くの要件を満たさなければなりませんが、譲渡・譲受を活用すると、条件によってはよりスムーズに事業を開始できる可能性があります。
運送業許可の譲渡譲受とは
運送業許可の譲渡・譲受とは、既存の運送事業者が持つ営業権を他の事業者へ移転することを指します。これは、M&Aの手法の一つであり、主に以下のようなケースで行われます。
- 個人事業主が法人成りする場合
- 運送事業者が他社に買収される場合
- 親会社が子会社へ運送業許可を移転する場合
譲渡・譲受を行う際には、運輸局への認可申請が必要であり、案件ごとに異なる書類の提出が求められます。
譲渡譲受のメリット
開業資金を抑えられる
新規で運送業を始める場合、事業開始に必要な資金は数千万円に及ぶことがあります。しかし、譲渡・譲受によって営業権や車両を引き継ぐことで、初期費用を大幅に削減できます。
取引先を引き継げる
運送業を新規で始める場合、取引先を開拓するのに時間と労力が必要ですが、譲渡・譲受では既存の取引先を引き継げる可能性が高く、スムーズに事業を軌道に乗せることができます。
従業員を引き継げる
運送業において、人材の確保は大きな課題ですが、譲渡・譲受によって経験豊富な運転手を確保できるため、採用の手間やコストを削減できます。
譲渡譲受のデメリット
購入価格が高額になる可能性
営業権や資産を引き継ぐ際の価格交渉次第では、譲渡側の希望価格が高額になることがあります。そのため、交渉を慎重に進める必要があります。
行政処分も引き継ぐ可能性
譲渡側が過去に行政処分を受けている場合、その影響が譲受側にも及ぶことがあります。事前にしっかりと調査を行い、リスクを把握することが重要です。
負債の有無を確認する必要がある
譲渡企業に負債がある場合、それを知らずに譲り受けると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。決算書を確認し、負債状況を事前に把握することが大切です。
負債も譲り受ける必要があるのか
運送業許可を譲り受ける際、必ずしも譲渡企業の負債を引き継ぐ必要はありません。しかし、金融機関からの借入れがある場合、銀行との協議が必要になることもあります。
譲渡譲受の話を進める前に、銀行との関係性や負債の有無をしっかり確認しておくことが重要です。
まとめ
運送業許可の譲渡・譲受は、新規取得に比べて多くのメリットがありますが、リスクも伴います。特に、価格交渉や負債の確認、行政処分の有無などをしっかり調査することが成功の鍵となります。
「譲渡譲受を考えているが、不安がある」「どのように進めたらよいかわからない」といったかたは、Ican行政書士事務所へお気軽にご相談ください。
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