運送業の巡回指導!準備から対策まで、全てを徹底解説
目次
運送業の巡回指導とは?
この動画では、トラック運送業における巡回指導の概要や対策方法について解説します。初めて巡回指導に直面する事業者様にもわかりやすく、具体例を交えながらご説明します。
目次
- 巡回指導とは?運輸局による監査との違い
- 巡回指導の評価基準と5段階評価について
- 巡回指導時に確認される書類一覧
- 巡回指導への備え方
- 実際の事例と成功するためのポイント
- 専門家への依頼のメリット
1. 巡回指導とは?運輸局による監査との違い
巡回指導は、トラック協会から委託を受けた適正化事業実施機関が実施する指導活動です。法律違反の早期是正や運送業界全体の適正化を目的としています。これに対し、運輸局が行う監査は法令違反が疑われる場合や重大事故が発生した場合に実施されるもので、行政処分の可能性が高いものです。
運輸局の監査は次の3種類があります:
- 特別監査:死亡事故など重大な事案が対象
- 巡回監査:通報や法令違反の疑いがある場合に実施
- 呼び出し監査:公安委員会からの通報に基づくもの
最も大きな違いは、行政処分のリスクです。巡回指導では改善の余地が与えられる一方で、監査では法令違反が確認されれば高確率で行政処分となります。
2. 巡回指導の評価基準と5段階評価について
巡回指導では、以下の37項目を基に事業所の運営状況が評価されます。評価はA–Eの5段階で表されます。
- A評価:優良事業者と認定される状態
- B評価:おおむね良好で、軽微な改善が必要
- C評価:一般的な事業者
- D評価:改善が必要で、監査対象になる可能性あり
- E評価:重大な改善が求められ、監査対象となる
DまたはE評価が付けられた場合、監査対象となる可能性が高まります。ただし、点呼を全く実施していない、運行管理者が未選任などの重大な問題がない限り、DやE評価になることは稀です。
3. 巡回指導時に確認される書類一覧
巡回指導では、多岐にわたる書類の確認が行われます。以下は主要な書類例です:
運行管理関係
- 運転日報(乗務記録)
- 点呼記録簿
- 運行管理規定
- 運行計画および乗務割当表
- 適性診断結果表
- 健康診断受診結果
車両管理関係
- 車両台帳
- 点検整備記録簿
- 日常点検表
業務・経理関係
- 賃金台帳
- 36協定書
- 労働保険・社会保険加入台帳
これらの帳票が適切に管理されているかが評価に直結します。
4. 巡回指導への備え方
巡回指導の通知を受けた場合、以下の手順で準備を進めましょう。
1. 通知内容の確認
巡回指導の予定日や必要な書類が記載された通知がFAXで送付されます。内容を確認し、不備のある書類がないかチェックしてください。
2. 帳票の整理と管理
以下の点を重点的に確認します:
- 運転日報:運転時間や休憩時間、点呼との整合性を確認。
- 点呼記録簿:全ての点呼が対面で行われ、記録されているか。
3. 健康診断や適性診断の確認
ドライバー全員が最新の診断を受けているかを確認します。
4. 社内教育の実施
安全教育の実施記録や教育計画書を作成し、掲示することが求められます。
5. 実際の事例と成功するためのポイント
ある運送事業者では、巡回指導通知後に帳票不備が発覚し、急ぎ対応しました。帳票整理に徹夜で取り組み、何とか指導を乗り切りましたが、この対応には大きな負担がかかりました。
これを防ぐためのポイントは以下の通りです:
- 日常的に帳票を整理し、不備がない状態を維持する。
- 定期的に第三者によるチェックを受ける。
- ドライバーやスタッフへの教育を徹底する。
6. 専門家への依頼のメリット
帳票管理や巡回指導対策に不安がある場合は、運送業専門の行政書士やコンサルタントへの依頼を検討してください。専門家の支援を受けることで、以下のメリットが得られます:
- 帳票の不備を迅速に解消。
- 最新の法令に基づく適切な指導が受けられる。
- 巡回指導や監査への備えが万全に。
まとめ
巡回指導は事業者にとって避けられないものですが、事前準備と適切な対応でリスクを最小限に抑えることが可能です。もし不安がある場合は、専門家の力を借りることで業務効率を高め、安心して巡回指導に臨むことができます。
行政書士法人や専門コンサルタントの力を活用し、確実な準備を整えましょう。
Ican行政書士事務所では、巡回指導対策に特化した、全国対応の「巡回指導対応サービス」を行っています。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
Ican行政書士事務所
代表 矢内
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