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【徹底解説】運送業の巡回指導って何?その対策は?

運送業許可後の「巡回指導」って何だ!?

運送業を取得し、運輸開始届を提出して3~4か月後、各都道府県の運輸支局長から、突然、「適正化事業指導員の巡回指導について(通知)」という、通知書が届きます。

それを見て、ほとんどの社長さんは不安になるはずです。

許可後の運輸局の「講習会」で、簡単には聞いていたけれど、よくわからなかった「巡回指導」――。それが、「通知書」という形で、勝手に日付けまで指定されて、トラック協会から巡回指導に来るという郵便が届くわけですから、「何が起きるのか?」と不安に駆られるのは、当たり前です。

このHPでは、その「巡回指導」について、徹底的にその内容と対策法を解説します。

巡回指導は、対応を怠ると「大変なこと」になります。

その通知書には、次のような、何やら“恐ろしげ”ことが書かれています。

なお、正当な理由がないにもかかわらず、この巡回指導を拒否したり、適正化事業指導員が求めた説明又は資料提供を拒否したり、改善報告書の提出期限まで報告がない場合には、当局から○○県実施機関に対し報告を求めていることを申し添えます。

特に①点呼をしていない、②選任された運行管理者又は整備管理者が全くいない、③定期点検をまったく実施していない、④巡回指導における総合評価が「E」と判定され、点呼の実施が不適切である等の指摘について、その後の改善結果報告において未改善であった場合などの悪姿勢が高い行為を、○○県実施機関が確認した場合は、速やかに当局に通報するよう指示しておりますので、ご留意をお願い致します。

何やらかなり、強権的で「恐ろしい」感じがしますね。

これが、平成25年から始まった、「悪質性の高い営業所の即通報」制度です。

実はこの年の法律改正によって、適正化事業実施機関の指導員が行う「巡回指導」が、従来よりも大幅に「強化」されているのです。

 

つまり、この許可後の初めての「巡回指導」で、「E」判定になってしまった場合、この適正化事業実施機関から地元の運輸局に報告され、「悪質性の高い営業所」と記録され、以後、その評価(レッテル)が御社に付けられるといことです。

巡回指導でE判定となり、指摘事項を改善しなかった場合、増車や車庫の拡張、営業所の増設といった認可ができなくなり、事業拡大が難しくなります。

また、会社が重大交通事故や法令違反などで、運輸局からの「監査」対象になった場合、「もともと悪質性の高い事業者」として、監査を受けることになります。

その結果、行政処分を受け、車両使用と止められたり、さらに悪質だと判断された場合には、営業停止処分や、最悪では「許可の取消し」になる可能性もあります。

また、通常「A・B・C」でしたら、次の巡回指導は概ね3年後ですが、「E」場合は、1年後ごと、つまり「毎年巡回指導が行われる」ことになります。

ですから、この最初の「巡回指導」を決して軽く見てはなりません。

よく、古い運送会社の方が、「巡回指導なんで大丈夫。対策なんていらない」というのを耳にしますが、決してそうではありません。

それは平成25年以前の、「遠い昔の話」で、いまは、「一回目の巡回指導を軽く見て、その対策を怠ると『大変なこと』になりかねない」のです。

初めての巡回指導――では、どうすればいい?

では、どのように「初めての巡回指導」に対処したらいいのでしょうか?

何をどう準備したらいいのでしょうか?

以下、順番にご説明します。

①まず、「帳票」を収集する

まずは、巡回指導で指導員がチェックする帳票を全て収集します。

チェック項目は全部で38項目です。

下に画像を添付しましたので、ご確認ください。

添付した一覧表は埼玉県のものですが、基本的に確認する項目は、全国共通です。

それらを一つひとつチェックして、必要な「帳票」類(規格化された書類のフォーマットや規約等)を全て入手して揃えます。

主だった「帳票」は、以下の通りです。

①運転者台帳

②運行管理規程

③点呼記録簿

④乗務記録(運転日報)

⑤乗務実績一覧表(拘束時間管理表)

⑥教育実施計画

⑦乗務員(運転者)指導記録簿

⑧事故記録簿

⑨自動車事故報告書

⑩事業報告書・事業実績報告書

⑪事業概況報告書

⑫整備管理邸などの規定類

⑬点検整備記録簿(3カ月点検、12月点検)

⑭日常点検表

⑮健康診断記録簿

⑯就業規則(従業員10人未満の事業者は対象外)

⑰出勤簿

⑱保険加入台帳

⑲安全管理規程

⑳運輸安全マネジメント

これらの帳票の収集の仕方ですが、地元の運輸局や運輸支局、トラック協会等で該当する帳票がアップされていることがありますが、後は、知りあいの会社やネット等で収集する必要があります。

Ican行政書士事務所では、これらの①~⑳を含めた、巡回指導でチェックされる「帳票」類の全てと、それらの記入方法、それ以外の38項目の全ての対処方法をまとめた「帳票セット」(面談対応又はDVD)を販売しています。(税別3万円~)

巡回指導対応はお任せ下さい

さらにIcan行政書士事務所は、巡回指導をサポート、帳票の収集整理から当日の立会まで、すべてサポートしております。

新規の許可を取得され、巡廻指導の「通知」が届き、不安を感じられている方は、ぜひ、一度、ご連絡ください。

もちろん相談料は無料、全国対応です。

※巡回指導の38項目のチェック項目の詳細については、この下にまとめておきましたので、ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

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運送業許可サポートセンター

Ican行政書士事務所 矢内孝昌

所属 埼玉行政書士会

≪巡回指導の38項目のチェックポイント≫

よく古い運送会社の社長さんは、「巡回指導なんて大したことはない」と言われる方がいらっしゃいますが、それは「かなり昔の話」です。

最近の法改正によって、巡回指導は、かなり厳しく、細部までチェックされ、繰り返しますがE判定を受けると、運輸局に“要注意の事業者”として「通報」されます。

評価ポイントは以下の通りです。太字になっているのは「重点事項」で、これに引っかかると、大きくポイントがマイナスされます。

事業計画関連

  • 主たる事務所及び営業所の名称、位置に変更はないか。
  • 営業所に配置する事業用自動車の種別及び数に変更はないか。
  • 自動車車庫の位置及び収容能力に変更はないか。
  • 乗務員の休憩・睡眠施設の位置、収容能力は適正か。
  • 乗務員の休憩・睡眠施設の保守、管理は適正か。
  • 届出事項に変更はないか。(役員・社員、特定貨物に係る荷主の名称変更等)
  • 自家用貨物自動車の違法な営業類似行為(白トラの利用等)はないか。
  • 名義貸し、事業の貸渡し等はないか。

帳票類の整備、報告関連

  • 事故記録が適正に記録され、保存されているか。
  • 自動車事故報告書を提出しているか。
  • 運転者台帳が適正に記入等され、保存されているか。
  • 車両台帳が整備され、適正に記入等がされているか。
  • 営業報告書及び事業実績報告書を提出しているか。(本社巡回に限る。)

運行管理関連

  • 運行管理規程が定められているか。
  • 運行管理者が選任され、届出されているか。
  • 運行管理者に所定の研修を受けさせているか。
  • 事業計画に従い、必要な員数の運転者を確保しているか。
  • 過労防止を配慮した勤務時間、乗務時間を定め、これを基に乗務割が作成され、休憩時間、睡眠のための時間が適正に管理されているか。
  • 過積載による運送を行っていないか。
  • 点呼の実施及びその記録、保存は適正か。
  • 乗務等の記録(運転日報)の作成・保存は適正か。
  • 運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か。
  • 運行指示書の作成、指示、携行、保存は適正か。
  • 乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか。
  • 特定の運転者に対して特別な指導を行っているか。
  • 特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか。

車両管理関連

  • 整備管理規程が定められており、これに基づき、適正に整備管理業務がなされているか。
  • 整備管理者が選任され、届出されているか。
  • 整備管理者に所定の研修を受けさせているか。
  • 日常点検基準を作成し、これに基づき点検を適正に行っているか。
  • 定期点検基準を作成し、これに基づき、適正に点検・整備を行い、点検整備記録簿等が保存されているか。

労基法関連

  • 就業規則が制定され、届出されているか。
  • 36協定が締結され、届出されているか。
  • 労働時間、休日労働について違法性はないか。(運転時間を除く)
  • 所要の健康診断を実施し、その記録・保存が適正にされているか。

法定福利関連

  • 労災保険・雇用保険に加入しているか。
  • 健康保険・厚生年金保険に加入しているか。

運輸安全マネジメント関連

  • 輸送の安全に関する基本的な方針が定められているか。
  • 輸送の安全に関する目標が定められているか
  • 輸送の安全に関する計画が策定されているか
  • 運輸マネジメントの公表がなされているか

いかがでしょうか?

このすべてを、初めての巡回指導であっても、細かくチェックされ、評価されます。

今の巡回指導は、本当に大変だということが、ご理解いただけたのではないでしょうか?

特に、無事故証明書や、適性検査の受講記録、運転者への特別な指導、健康診断などは、必ず確認されますので、しっかりと準備しておきましょう。

今は、健康起因事故防止に向けて、運転者に法定の健康診断を受診させているかのチェックも厳しくなってきています。

書類の準備に不安がある場合は、地方貨物自動車運送適正化事業実施機関に問合せをして、巡回指導当日に向けて帳票類をしっかり準備するのが、巡回指導を乗り切るポイントと言えるでしょう。

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