【初心者向け】運送業を始めるための許可ガイド ~知っておきたい「車庫」と「人」のポイント~
目次
【初心者向け】運送業を始めるための許可ガイド
~知っておきたい「車庫」と「人」のポイント~
はじめまして。運送業許可のサポートを専門とする行政書士です。この記事では、運送業(一般貨物自動車運送事業)を始めたい方向けに、最初の大きなハードルとなる「車庫」と「人」に絞って、わかりやすく解説します。
運送業とは、一言でいうと「他人の荷物をトラックで有料で運ぶ仕事」。これを始めるには、国からの『許可』が必須です。そしてこの許可、意外と知られていませんが「場所(車庫)」と「人」の条件がとても厳しいのです。
1. 車庫選びで失敗しないために!4つの重要ポイント
① 使用権限の証明
まず、その土地を「車庫として使って良い」ことを、公的に証明できる書類が必要です。
-
自己所有の土地:法務局の「登記簿謄本」
-
賃貸の場合:1年以上の「賃貸借契約書」
-
契約期間が短い場合は、更新可能な覚書などが必要になることも。
-
② トラックがすべて収まるか?
-
所定の全トラックが敷地内に収まる必要あり。
-
各車両の間に50cm以上の間隔を取ること。
-
面積に対して車両が多すぎると、配置図の提出が求められます。
③ 立地条件はクリアしてる?
-
営業所との距離:基本は併設。遠くても5~10km以内が原則。
-
前面道路の幅:トラックが出入りできる6.5m以上が目安。
-
私道の通行:所有者からの「通行承諾書」が必要。
④ 法律上の制限に注意
-
市街化調整区域:車庫として原則使用不可。
-
農地(田・畑):農地転用という手続きが必要。初心者には不向き。
2. 安全運航の要「人材」の条件
運送業は、トラックだけでは動きません。「人」の配置も法律で細かく決まっています。
| 役割 | 主な仕事内容 | 必要な資格・条件 |
|---|---|---|
| 運行管理者 | ドライバーのシフト管理・健康チェック | 国家資格「運行管理者資格者証」/常勤で1名以上配置 |
| 整備管理者 | トラックの点検・整備管理 | 整備士資格(3級以上) or 実務経験+研修修了 |
| 運転者 | 実際にトラックを運転する人 | 最低5人以上/短期雇用や日雇いは不可 |
運行管理者の役割
ドライバーの健康状態やシフトを管理し、安全運航を支える司令塔的存在。2024年問題などで労働時間の管理はますます重要に。
整備管理者の役割
トラックを常に安全に走らせるための整備責任者。整備士資格がなくても、経験と研修で就任可能です。
運転者の条件
最低5名の常勤ドライバーが必要です。アルバイトや日雇いでは許可が下りません。採用時にしっかり確認しましょう。
3. まとめ:成功の鍵は「準備」と「確認」
運送業許可の取得には、次の2点が特に重要です。
-
車庫の条件を満たしていること
-
必要な人材を確保していること
これらは、単なるルールではなく、安全・安定した運送業を営むための土台。場所や人材の契約をする「前」に、必ず条件をクリアしているか確認しましょう。時間やお金の無駄を防ぐためにも、専門家への相談はとても有効です。
お問い合わせや相談は、Ican行政書士事務所・代表の矢内まで、
お気軽にお電話ください。全国対応・相談料は無料です。
070-1389-0777